2018-09-12 月の鏡(ふわりの話) 月を見上げると、時々思い出すことがある。子供の頃、いつの間にか布団に横になって寝ていたのに気が付くと上体を起こし、布団に座っていて、目を開けると南の窓いっぱいに輝く満月がいたり、雲が厚く重なる夜も歌を歌うと雲に穴があいて月の顔を見ることができたりした。月はいつも優しい。大人になって私は若く結婚をしたが、環境に適応できず、夢遊病のように夜の住宅地や公園を泣きながら... More