「愛」と言って、あなたはどんなものを想像しますか?
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手に手を取って見つめ合う甘い時間。
肉体的に繋がりあうこと。
寂しくさせないこと、一緒にいること。
感情を満たすこと。
尊重し合うこと…さて、ここで一度考えてみましょう。
「尊重」すること、「一緒にいる」「感情を満たす」こと…
それって実際はどんなこと?
自分のされたいことは知っていても、相手を知らないとすれ違いが起きたり、
無駄に傷ついたり、怒ったりしたくなるかもしれません。
私はそれを「愛の所作(やり方、表し方)」と呼んでいます。
例として、架空のカップルを設定してみましょう。
牡羊座と乙女座が付き合い始めたとしてみましょう。
※この2つのサインは150度の位置関係であり、共通点が無く、異質で、理解をしようと意識しないと疎通が難しい関係性であると言われています。
「愛の所作」が全く違う二人です。
牡羊座のエネルギーは若く、シンプルで、好きなものは好き、嫌いなものは嫌い、自分のやりたい事を、自分のやり方で進めていく性質を持っています。
あまり理屈的ではなく直感的で、面倒な手続きも、自分のスピードを落とすような存在も苦手です。感所に縛られることも性に合わないし、気がかりなことができてそれに無駄に自分の時間を取られてしまうことがイヤで白黒はっきりつけたくなります。自分の行動の説明をするのも面倒だったりするので、その行動が「急なこと」に周りからは見えるかもしれません。
恋愛においても好きなら好きで直球勝負で相手の気持ちを考えて躊躇したりしない性質。怖いもの知らずな傾向で、純粋です。
一方、乙女座は12サインの中で一番の「怖がり」です。
自分の生活空間のなかで自分が制御できないようなものがあることは苦手で、見通しよく、予定通りに、計画通りに、安心して物事を進めていきたい気持ちが強く、恋愛においても世話をつい焼いてしまうのは「そうしないと落ち着かない」から。やりたいからやるのではなく「そうでないと嫌だから(怖いから)やる」ような行動の理由があるのです。
ある日、乙女座は苛立ち牡羊座に強く当たります。
「どうして散らかすの?どうしていきなり行動するの?」と。
ひええ、と青ざめながらもずっと牡羊座のフォローをしてきた(本人的に)乙女座としては我慢の限界を超えた瞬間です。
牡羊座としては寝耳に水でその反応にびっくりします。
乙女座としては「小言」的に牡羊座に「伝えて」いたと思っていたのに、
牡羊座にとって雄弁なのは「言葉」よりも「行動」だったので乙女座に「許可」されていると思い込んでいたのです。
どちらが悪い、という話ではありません。
またある日のこと、乙女座は前に付き合っていた人とは「遊び」だったので費用をあまり気にせずに様々に遊び、イベントなども楽しんでいました。
しかし、今の相手(牡羊座)とは「本気」だったので「節約」を始め、遊ぶことを控え、出費を控え、「結婚」にむけて準備をしようとしていました。
遊ぶことが好きな牡羊座は乙女座の真意を掴めずに自分に対する「出し渋り」「愛の少なさ」なのだと思い、不満に感じてしまい、辛くなります。
ここで「愛がない」のではなく「相互理解」と「言葉」が互いに届いていないという問題が見えてくるのではないでしょうか?
乙女座は「管理」のサインでもあります。自然にその場を中庸的納めて、現実的にやらねばならない事を重視します。牡羊座は管理されたり縛られたりする感覚には拒絶反応のあるサインです。
しかし、牡羊座は素直で「理由が飲み込めればOK」とシンプルに受け入れる強さもあり、カラっとしています。
乙女「結婚には現実的に○○を準備したりお金がかかるでしょ?それがなくても生活できる?できないよね?気持ちだけで結婚ってできないよ?一生を共にしたいから、真面目に日常を整えて、準備したいんだよ。楽しくあなたと生きるために、現実的な行動をしたいんだよ、真剣だから、遊ぶのより大切だから貯金したいんだよ?」
牡羊「わかった!乙女に任せる!でも時々は遊びに行こうよ!」とにっこり納得することもできるのです。
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どんな人も「自分の感覚」や「自分の常識」をつい基準にしてしまいがちですが、ほんの少し相手を理解すると「どうやったら」「どんな方法で」そして性質が違うことでどんなすれ違いや誤解が生まれる事がありそうなのか、自分の性質や相手の性質を知っておくことで被害を最小限にすることも可能なのです。
互いの願いが100%叶うことは珍しく、50%ずつ折り合いをつけて叶え合うことが、
異なる性質の人たちが愛を育てるコツなのだと考えています。