言葉は形がなく音であり、波である。
しかしその効力は古代から「呪い」「祈り」「魔法」として存在しているもの。
言葉は他者との間を繋ぐ風であり、空気であり、魂で、
「言葉」は同じ音、同じ意義として他者との間に存在しているように錯覚するものであり、取り扱いを気を付けなくてはならないものでもあります。
例えば「愛」という言葉に想起されるイメージ、色、匂い、意味は人それぞれの内側にしかなく、放った言葉という「種」は、相手の土壌に落ちて萌芽する時に、相手の養分によって相手の知っている「根」と「花」となるのです。
そういった意味での「種」と「土壌」の相性の良さ、話の通じやすさ、というものは往々にして存在しているのです。同エレメントの水星を持つ場合は、種と土壌の相性が良いとも思います。
双子座の「種」
双子座は多種多様な「種」を持ち、あらゆる場所にランダムに種を蒔く風のようなところがあります。もしくはタンポポの綿毛そのものかもしれません。
発芽するものがどんなものであるのかを好奇心をもって眺める子供の様子でもあり、発芽しない時は素早くそこから離れる性質でもあるのが「移り気」となることもあります。
観察力と好奇心、興味を持つこと。それらが他者とのコミュニケーションの素地であり、そこには「自分の感情が寂しい」や「自分を誇示、自己表現」したいといった色はなく、「知る欲望と喜び」に満ちているのです。
時に、双子座の「知りたい」というエネルギーは勘違いされます。
「こんなに興味を持ってくれたなんて、きっとあの人は私を好き(恋愛)に違いない」と…
一般的に「対象に興味を持つこと」=好意ではあるのですが、双子座の「興味を持つ」ことは面白い本を読む、百科事典に夢中になるのと同じ性質があるのです。なので、恋愛とはまったく違うエネルギーのこともあります。
「愛する」とは徹底的に他者同士であることを前提とする風エレメントは「だからこそ、ルールや知性や論理に基づいて心地よい共同体」であり、「言葉を尽くしてイメージや意味のギャップを少なくし、落としどころや解決法を模索」しようとします。誤解をおそれ、勝手で感情的な解釈に憤ることもあります。
どんなものを愛であると定義するのも個々の自由で正解はありませんが、脳や心が物理的に一体になっていない相手に対し、テレパシーも使えないのであれば「わかって欲しい事」「してほしい事、してほしくない事を伝える道具」として「言葉」は必要なものだと考えます。言わない事を選ぶなら、伝わらないことも、気が付かれない事もあると納得の上での選択であるように。
相手にとって「言葉」とはどんなものであるのか、使うことに慣れているのかいないのか、押し付け合うことなく、お互いの願いや心地よさについて「言葉を交わす」ことを大切にしていけたらいいですね。