先日「独学で占いを学びたい」とメッセージをいただいたので、
思いつくところを書いてみました。
まず、占いの種類、カテゴリーは何を選びたいですか?
卜式と命式、東洋と西洋、直感型?論理型?
ここでは西洋占星術についてざっくりと記していきます。
西洋占星術
☆古典 (2020年現在で、古典の文献解析が進み、今は言わばルネサンス期)
☆モダン(心理占星術)2020年現在で一番人気がある。(レクリエーション的、コンテンツ的に世間に出回っているものの母体、基礎になるもの。)ネイタル・プログレス・トランジットチャートをメインに読むことが多い。(その他様々な解読手法がある)
☆ホラリー(古典技法のひとつ。天に質問を投げた瞬間の天体位置による卜式)
☆マンデーン(読む対象が社会や国家)
☆ヘリオセントリック(地球を中心点にするのではなく太陽を中心点にすえたチャート)
☆恒星パラン(ヴィジュアルアストロロジー:歳差運動を加味した、恒星と星座とを神話や4つの接触位置ににより解読する)
(このほかにもありますがここではざっくりのご紹介といたします。)
おすすめの書籍
まず、西洋占星術を面白がって好きになってもらうには、理屈や歴史が細かな概念は横に置いておいて、実際に「使って」みることが一番良いと思います。その際に以下の書籍を参考にすると良いでしょう。(2022年1月現在)
☆初級☆
※ホロスコープは無料作成サイトがあるのでそちらで作ってみましょう。
「占星学 ルル・ラブア著」
「新版 しあわせ占星術 まついなつき著 松村潔監修」
「基本の「き」目からウロコの西洋占星術入門+続 いけだ笑み著」
「鏡リュウジの占星術の教科書 Ⅰ&Ⅱ 鏡リュウジ著」
「鏡リュウジのルネーション占星術 鏡リュウジ著」
「占いはなぜ当たるのですか 鏡リュウジ著」
「増補改訂決定版 最新占星術入門 松村潔著」
☆中級以上☆
「占星学 リズ・グリーン著 岡本祥子・鏡リュウジ訳」
「サターン 土星の心理占星学 リズ・グリーン著 鏡リュウジ訳」
「ホラリー占星術 いけだ笑み著」
「ホラリー占星術 入門と実践 アンソニー・ルイス著 鏡リュウジ監修訳」
「鏡リュウジの占星術の教科書 Ⅲ 鏡リュウジ著」
「現代占星術家のための伝統占星術入門 ベンジャミン・ダイクス著 田中要一郎訳」
「占星術完全ガイド ケヴィン・バーグ著/伊泉龍一訳」
「完全マスター 西洋占星術1&2 松村潔著」
「アスペクト解釈大辞典 松村潔著」
「愛蔵版サビアン占星術 松村潔著」
「トランシット占星術 松村潔著」
「トランスサタニアン占星術 松村潔先生著」
「完全マスター 予測占星術 皆川剛志著」
※その他まだまだありますが、本との出会いもその人の運命のようなものなので…
占星術は実際の星空を観察し、そこから象徴を感知した神話的古代バビロニア時代から世界のあちこちに伝播し、長い年月を経て、その時代や土地に対応や変化したり呼応したりしつつ、多くの人の想念、概念を巻き込みながら、今も進化、変化し【そこにある不思議】である学問だと思うのです。
ネイタルチャートをはじめ、どのホロスコープも「青焼き図」「道路地図」ではありますが、その図面上にどのようにそのエネルギーや物事がたちのぼって見えるのかは、ケースバイケースで流動的で、有機的なものです。それは宇宙も、私たち人間という生き物も「変化の連続」として存在しているものだからです。フラクタルにうごめく大きな生き物の一部のような、そんなものを見つめていることをイメージして欲しいのです。
占星術の手法や知識を端的に知って「使う」ことは比較的簡単にできますが、根底にある概念、スピリチュアリティを理解しているかどうかということは、チャートから見えてくる色や温度やイメージや匂い、音、音楽が変わってくることです。
「関係妄想力」「シンボル感知力」(by鏡リュウジ先生)という言葉を用いるとよりイメージしやすいと思うのですが、一見関係ないように思われるところや言葉、関係性のものにもシンボルは隠れていたりします。
用語や技法をぎゅうぎゅうと暗記することや問題集を読み解くような姿勢である以上に、
象徴があらわす衝動が、どのようにあらわれているのかを、冷静に、しかし、興味をもって「まなざす」ことが大切だと思うのです。
そのためにも、占星術だけではなく、他の術式や文化、神話、心を豊かにするような言葉や音楽や日常の生活の中で感受性を揺らすものとの出会いも大切にしていくことをおすすめします。
生活や人生の一部として、占いを遊び、楽しみ、学び、不思議がって、使って、感動して、好きになって欲しいと心から願います。