山羊座新月・日蝕に想う、優しい社会。

「三次元とは土星によって敷かれたルールである。ここに存在する間、私たちは土星のルールに従い、この世界について、わたしたちが現実だとみなしている境界、構造、知覚の在り方を、とりあえずは受け入れなければならない。しかしながら、ある部分において霊的で永遠の存在でもあるわたしたちは、土星がすべてについての決定的な真理を必ずしも意味しているわかではないことを思い出すだろう。土星と関わる上で最終的なゴールは、結果に執着することではなく、いかにしてゲームをプレイすべきかを学ぶことである。」

【占星術完全ガイド/ケヴィン・バーグ著/伊泉龍一訳】より

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占星術的概念で言えば「日蝕」は「太陽」=「生命力」であったり「目的意識」だったり「王権」「その国の当主」「活力の源」であり「個としての力」として象徴されるもので、それが「欠ける」=「今までの現象が終焉をむかえ新たな幕開け」として意味付けられています。

今回山羊座新月-日蝕は社会的構造、いわゆる「地上での土星ルール的な要素」への死と再生の合図とも言えます。また、8室でオーブ1度で木星ともコンジャクション、寛大さや拡張力もプラス。8室は遺産や相続の部屋です。ここに木星もあることを踏まえると、構造の死と再生により大きな恩恵が生まれる希望にも見えます。土星的な要素は地上において大きなものではありますが、それそのものに「真理」があるわけではなく、いかにそれを善きものとして存在させるかが大切なことになってきます。

これから始まる構造的、社会的変革は12室の瞑想やスピリチュアル、潜在意識の隠れた場所で発芽を待つような牡牛座の天王星とトラインです。

深層意識や神秘的なこと、根源的なイメージや、わたしたちが霊的に見れば「同根」であることを思い出し、三次元の土星的ルールをカルマ(過去世)やダーマ(現在と来世の課題)とも全部並べて、どうなりたいのか実際の現実的なものと合わせて新しい形やルールを再構築していくことをテーマにするのも良いのではないでしょうか。

一人一人の「絶望」や「あきらめ」「無関心」「無力感」が今までの社会に蔓延していたのであるならば、これからは「希望」と「粘り強さ」「関心力」を持つことで変わっていくはずです。

キロンの存在

この新月にハードアスペクトで絡むのは11室のキロン牡羊座2度。サビアンは「グループを楽しませているコメディアン」です。「周囲の顔色を伺い、鏡のようにパフォーマンスするコメディアン」で数日前にあった2019年M-1の雰囲気を思い出しました。

今までお笑いというものは「いじり」「自虐」「否定」「貶める」ようなことが当然とされてきていましたが、その流れが人々の価値観や意識の変化により一転し「肯定的」「優しさ」のある面白い漫才となってきていたのです。

これこそが「集団意識の改革による社会変化」であり、

ヘイトスピーチがルワンダ大虐殺を発生させてしまった原理とも同じ力なのです。

憎しみや恐怖や怒りの心が集団的になれば残酷な出来事も簡単に表れ、平和や愛や優しさ、無駄な痛みをもうやめたいと願う心が集団的になればM-1で見る事ができたように、優しい世界が表れてくるのです。

社会は人間の心が作っているので当たり前なのです。

キロンは魂の傷、出来なかったこと、できない事、コンプレックスだったり、痛みをともなう存在ではありますが「周囲の顔色を見ながら映し出す鏡」であるのならば、

まずは自分がどんな表情やルールや思想を持っていて、他者にそのまま影響することを望むのか、観察したり、覚悟をしたり、自分の「影響する」責任について考えてみるのもいいと思います。「いじりや自虐はもう嫌だ」と皆が思ったから「変わった」ことを大きな希望として見ています。

「無意識」「潜在意識」「集団意識」それは多くは「言葉」により力を持ちます。

どんな言葉を使い、どんな言葉を目にして、どんな思考を持つのか、

それによって変わる社会が「何色になるのか」

新月によりそう水星(思考と言葉)は射手座26度。

25度の想像力や工夫する力を駆使し、発展性や多様性を作り出すクリエイティブな力を汲んで、26度の「旗手」で議論をしていきます。

私たちはそれぞれ様々な土星ルールに則って生活しています。できれば健やかで辛さが少なく、富の再分配がアンフェアでなく、痛いものは痛い、古い価値観で虐げられたものが虐げられなくなるように。

そんな風にこれから変えることのできる未来や社会は私たちの心と言葉にかかっているのだと、勇気と責任感や覚悟を持っていられたらいいですね。

祈りを込めて。

☆2019年12月26日 山羊座新月(日蝕)★

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